子供にもできやすい!?プクッとした腫れもの「フィステル」の原因と対処法

フィステルの原因と対処法

歯肉に突然できる丸いプクッとしたできもの。

専門用語ではそれを“フィステル”と呼びます。

比較的成人によく見られるものですが、実は子供にもできることがあります。

今回は子供にフィステルができる原因と、その注意点や対処法や治療費について詳しくまとめました。

是非参考にして頂ければと思います。

フィステルとは?

フィステルとは、歯の根っこの先に膿がたまり、その膿が外部へ排出される際にできる歯肉の腫れものです。

簡単にいうと“膿の出口”ですね。

見た目は赤くプクッとしているため、日頃からお口の中をよく観察している方であればすぐに気づくことができます。

フィステルに気づくには“観察”が必要不可欠

歯の根っこの先に膿がたまると、その分内側から圧がかかるため本来であれば強い痛みが発生します。

人によっては、立っていられないほどの激痛となる場合もありますが、フィステルができる事で内側に圧がかからなくなり、ほとんど痛みを感じずにすみます。

しかし、痛みを感じないという事は、見方を変えれば“気づきにくい”という事です。

特に子供の場合は、自分でお口の中を細かく観察するという事が難しいので、早期発見にはご家族のご協力が必要不可欠となります。

子供にできるフィステルの主な原因

成人の場合、フィステルのできる原因として一番多いのが神経処置後の数年たった被せ物です。

被せ物自体が古くなり噛み合わせが悪くなることもありますが、最もな理由は“内部の細菌増殖”であり、神経処置の精度は勿論、その後の虫歯の再発や歯周病の悪化も要因として考えられます。

では、神経処置を経験していない子供の場合、原因は何があげられるでしょうか?

  1. 乳歯の虫歯
  2. 外傷や歯ぎしりによる歯のひび割れ
  3. 生え変わりの時期の動揺
  4. お口の中を指で触る癖

原因その1.乳歯の虫歯

乳歯は歯の質が永久歯に比べて弱いので、その分虫歯の進行速度が永久歯よりも早くなります。

また歯を構成する組織の厚みも、永久歯の約半分であるため、虫歯に気づいた時には神経に影響していたというケースは珍しくありません。

神経は歯の根っこの先まで繋がっているので、細菌感染が起こりフィステルができる事が考えられます。

原因その2.外傷や歯ぎしりによる歯のひび割れ

歯の神経には歯に栄養を与える役目があり、それが歯そのものの免疫力に繋がりますが、外傷によって神経が壊死してしまった場合は同時に免疫力が失われるので、それが原因で細菌感染が引き起こされる場合があります。

また、歯ぎしりによって歯や根っこにひびが入り、そこから細菌が侵入して感染することもあります。

原因その3.生え変わりの時期の動揺

乳歯が抜ける前の動揺はごく自然に起こる事ですが、動揺が起こっている間は少し注意が必要です。

歯と歯肉の境目の隙間が大きくなりやすく、そこに汚れが溜まると、隙間に存在する歯根膜という組織が炎症を起こしてしまう可能性があります。

歯根膜は歯の根っこの先まで続く組織なので、フィステルができる原因として考えられます。

原因その4.お口の中を指で触る癖

指や爪を使って歯や歯肉を触る子は実は結構多いのですが、手(特に指先)は細菌が付着しやすい場所の一つであり、指先で歯肉に傷をつけてしまい、そこから炎症が起こる可能性があります。

炎症が歯と歯肉の境目で起こった場合は、歯根膜への影響も考えられますので注意が必要です。

フィステルを放置してはいけない3つの理由

フィステルは、強い痛みを伴わない病気なために「とりあえず、様子を見てみよう。」と自己判断してしまう方が少なくありません。

しかし、フィステルの放置は今後のお口の中全体の健康を左右するほど、危険を伴います。

フィステルを放置してはいけない理由とは一体何なのでしょうか?

  1. 自然治癒は期待できない
  2. 大きくなることはあるが、小さくなることはない
  3. 根尖病巣が大きくなる=骨が溶けている

理由その1.自然治癒は期待できない

歯の内部の細菌増殖は、軽度の場合であれば人体の免疫力が働いて抑えられることもあります。

しかし、フィステルができる段階というのは、自己免疫力では手に負えないほどの細菌増殖が起こっている状態であるため、自然治癒はほとんど期待ができません。歯を大きく削り、内部をキレイにする神経処置が必要になります。

理由その2.大きくなることはあるが、小さくなることはない

歯の根っこの先に膿ができる病気を、専門用語では根尖病巣(こんせんびょうそう)といいます。

根尖病巣ができてはじめてフィステルができるのですが、根尖病巣自体が治らなければフィステルが治ることはありません。

根尖病巣そのものが細菌の塊であり、放置することで徐々に大きくなっていきます。

理由その3.根尖病巣が大きくなる=骨が溶けている

根尖病巣が出来ている部分は、歯の根っこの先端、すなわち元々は骨であるべき場所です。

細菌の増殖と共に骨が溶かされていく根尖病巣は、大きくなればそれだけ接触する歯に悪影響をもたらします。気づいた時には、根尖病巣を引き起こした歯だけでなく、隣接する歯も抜歯せざる得ない状態というケースもあるほどです。

フィステルの治療法と費用

フィステルは、薬を塗れば治るといった簡単なものではありません。

できてしまった時のために、治療方法とかかる費用についても事前に把握しておきましょう。

感染根管治療が必要な場合

感染根管治療とは、細菌感染が起こっている歯の神経を取る処置です。

費用としては、初診料(または再診料)+感染根管治療費+その他(レントゲン撮影や指導料等)となり、その他の部分で金額に差がうまれますが、保険が適用されます。

感染根管治療は、根っこの数によってかかる費用が変わり、相場では三割負担で1500~3000円です。

感染根管治療を行った後は、レーザー治療をしながら様子をみることもあります。

また、感染根管治療を行うのが難しい小さなお子様の場合は、“膿を出した後に消毒する”というやり方を繰り返します。

抜歯

乳歯時にフィステルが出来た場合、生え変わりの時期ですぐ下に永久歯がある場合は、原因となる乳歯の抜歯も考えられます。

その際、感染根管治療はしないことがほとんどなので、初診料(または再診料)+乳歯抜歯(相場は三割負担で約500円程度)+その他とお考え下さい。

お子様のしぐさや言葉にも注目を!

お口の中に指を入れて同じところばかりを触っていたり、口臭がきつい時、お手入れした後に「変な味がする」と言ってきた場合は、フィステルができて膿が出ている可能性があります。

何気ないお子様の言動によって発見したというケースもあるので、お口の中の観察も含めて気をかけてあげて下さいね。

まとめ

いかがでしょうか?

フィステルというのは、お口の中を意識していなければ発見しずらい上、今後の歯の健康に影響する怖い病気です。

非常にリスクを伴うため自己判断で済ませるのではなく、必ず歯科医院で調べてもらうようにしましょう。

また、日頃の観察がお子様のお口の健康維持に繋がります。

お子様が一人で歯磨きをするようになっても、たまにはお口の中を観察してあげることをオススメ致します。

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